幼い頃から、温かな存在だった。

それは今でも変わらず、私を優しく包んでくれる。








受けとめたい







「う、うわ〜ん。カカシお兄ちゃーん」
道ばたで泣きじゃくる女の子はどうやら道に迷ってしまったようだ。
周りの大人が声をかけようとしたその時、救いの手は差しのべられた。


「見つけた。」

「カカシお兄ちゃん!」
その姿を見ると、女の子は今まで泣いていたのがうそのような笑顔でその名を呼んだ。

「ったく。だから言ったでしょ。はすぐ迷子になるんだから1人でどこでも行っちゃダメだって。」


「だって・・・・」

再び泣きそうになった女の子に、それは困ると思ったのかカカシはそれ以上お小言を言うのはやめておいた。


「で?今日は何をしてたらこうなったの?」


「ちょうちょ・・・・」

「ん?」

「ちょうちょおっかけてたの。そしたらしらないところにきちゃって。」


はぁ〜。今日はちょうちょか。

カカシは心の中で大きくため息をついた。

ったら、夢中になったら周りがすぐに見えなくなるんだから。
この前はたしか、魚が川を泳いでいるのを見ていたら迷子になっていたと言っていた気がする。

「まったく。毎回毎回、オマエを探すオレの身にもなってよ。」

「カカシお兄ちゃん、ごめんね?・・・でもだいじょーぶ!」

「なにが?」

「どこにいってもカカシお兄ちゃんがのことみつけてくれるから!」
えへへ、と笑うはそれは愛らしいものだった。

「オマエねー、わかってやってんだったらもう見つけてやんないぞ。オレだって忙しいんだからなー。」

口ではそう言いながらも、を見るカカシの目はとても優しいものだった。



どんな時も優しいカカシお兄ちゃん。
私の事を守ってくれて、どんなに迷子になってもすぐに見つけてくれた。


そんなカカシお兄ちゃんが、近所の優しいお兄ちゃんだったあの頃から15年。

私は19歳になり、カカシお兄ちゃんは恋人のカカシとして今は私の隣で眠っている。


いつしか、好きが特別な好きに変わっていた事に気づき、どうしても想いが溢れて思わずカカシに好きだと告げてしまったあの頃。
初めはカカシも驚いていたし、私がまともに男と付き合ったことがないから勘違いしてるだけだ、
と全然取り合ってくれなかったけど3ヵ月前にやっと付き合ってくれることになった。

しかもその理由が、
くの一として色の訓練をするという話をしたところ、
私が初めて抱かれるのがどこの誰とも知らない男なのがどうしても許せないと自分が思っている事に気づき、カカシも私が好きだとようやく認めたらしい。

なんかお父さんみたい、と思わなくもなかったがカカシが私を好きだと言ってくれて
付き合ってくれた事で理由なんてすぐにどうでもよくなってしまった。

しかもその後どこにどう手を回したらそんな事が出来るのか、と不思議に思ったが
私の色の訓練はなくなり、今後は一切色に関する事にはかかわらなくてよくなっていた。



嬉しくって、ずっと幼なじみとしての関係だったのに恋人として過ごすようになって毎日がとても幸せだった。


・・・・はずなのに。
いや、今でもすごく幸せだしカカシは年上で頼りがいがあって、皆に羨ましがられる自慢のカッコイイ彼氏だ。

しかし、にはただ1つだけある不満があった。


チラ、と隣で眠るカカシを見たがそんな事は思いもせずに寝ている。


・・・・カッコイイ////


じゃなくて!

はぁー。
もう3ヵ月もたつのに。どうしてカカシは私に甘えてくれないんだろ。

の唯一の不満というのは、カカシが自分に甘えてくれない事だった。
恋人同士の関係に慣れるのでいっぱいいっぱいで、あっという間に過ぎた3ヵ月。
いつもカカシは優しくて、キスもうまくて、私の事を抱くのも今はまだ怖いと言ったら、自然にそうなるまでずっと待ってると言ってくれた。

大人なカカシ。
私の嫌がる事は一切しないし、ご飯も作ってくれるし、私はホントに小さい幼なじみだった頃からカカシに甘やかされてばっかりだ。

そんな事が不満だと言ったら友達たちから大ブーイングなんだろうけど、たまにはカカシに甘えて欲しい。
年下で中忍で子供の頃から、カカシに迷惑かけてばかりの私だけど。

彼女なんだから、私だってカカシを支えたい。


カカシがいつも私を支えてくれているように。


よし!明日はお互いオフだし、思いきって言っちゃえ。
1人気合いを入れて眠るであった。



「おはよー。」

目が覚めると、ベッドの隣で肘をついてもう片方の手で私の髪の毛で遊んでいるカカシと目があった。


「カカシ、おはよ。」
まだ眠いのか、は半分閉じかけた目をこすっていた。

あ!そうだ。今の今まで、眠たそうにしていたが急に飛び起きてカカシにつかみかからん勢いで迫った。

「カカシ、今日お休みだよね?!」


そんな様子ににびっくりしていたが、が突拍子もない事をするのも言うのも、わりといつもの事だ。


「うん、まーそうだけど?」
今日は何を言い出すのやら・・・とカカシが思っていたら。




「あのね、今日は私に甘えて欲しいの!」



・・・・・は?


何を言い出すのかと思えば、ついこの間幼なじみから恋人へと昇格した目の前の自分の彼女は、オレに甘えて欲しい・・・と。


「ダメ?いっつも私カカシに甘えてばっかだし。」

「ま、そりゃーオマエ当たり前でしょ。甘やかしてるもん、オレ。」

「だ、だから!カカシは私に甘すぎなの!!すぐ何でも買ってくれようとするし。
 たまには・・・私だってカカシに甘えて欲しいなーって、思ったんだけど・・・・」

上目遣いでにそう言われては、カカシがノーと言えるわけがない。

結局はいつも許しちゃうんだよねー。
ま、ちっさい時からずっとそうだったしねぇ。


小さな頃から家が近所ということもあり、いつも一緒に遊んでいたカカシと

いつしか、カカシが忍になり下忍から上忍へと立場が上がるにつれて、互いの関係は遊び相手から守ってやる存在へと変わっていた。
カカシがに甘いのも、何でも許してしまうのも、ある意味仕方のないことなのかもしれない。


ま、やりたいようにやらせてみますか。


「しょうがないね、まぁいいよ。」

「わーいvやったぁ♪♪」

結局はカカシに甘えているような形になったが、今のにはそんな事を気にしている暇はない。

カカシはカカシで、が嬉しそうならばそれでいいと思っているのであった。


「で?甘えて欲しいって、はどうしてほしいの?」

「えーっと、まず私がご飯作ってあげて、膝枕しながら耳掃除でしょ、お酌もしてあげたいし、
 お風呂で背中流してあげて、寝る時は私が抱きしめる方になるのv」


「ちょ、それ全部やるの・・・?」

「イヤ?」
どうしてカカシが焦っているのかわからないは、きょとんとしていた。



イヤイヤイヤ、お酌まではいいとしてもその後の風呂って何?!
ヤった事もないのに、っていうか、お互い裸も見たこともないのに大丈夫なわけ?

に抱きしめられて寝るのも、それはそれでおいしいとは思うけど・・・・・・我慢出来る気がしないんですけど(汗


さぁ、お風呂とか意味わかって言ってる?」

「え?うん、もちろん大丈夫だよ!タオル巻けばわかんないもん。」


はぁ〜・・・・理性持つかな、オレ。



そもそも、カカシが今まで大人な対応を崩さず、必要以上にべったりしなかったのには訳があった。


ホントはオレだってとずっとくっついてたいし、甘えたりしたいけどさー。

そうすると、自然とヤラシイ方向に心身ともに向かってしまうのが男という生き物である。
それに、には弱いダメな自分は見せたくないんだよね。と変なプライドも少なからず邪魔をしていた。



そんなお互いの思いを抱きながら、波乱の1日の幕開けとなった。


さっそく、といった感じで2人はベッドから出て身仕度を整えた。

「じゃあ、カカシは座ってて。私がご飯作るから。」

「はーい。」
そう言われて、カカシはキッチンに向かうと別れソファーに腰かけて、イチャパラを読んでいた。


しかしそのうちどうにもの様子が気になった。
普段がカカシの家にいる時はカカシが料理をする方で、は両親と一緒に暮らしているため料理などほとんどしたことがないはずだ。


だいじょーぶかな、・・・。

こっそり様子を見に行くと、はコーヒーを入れようとしていたがいまいち操作がわからないのかあちこちいじりまわしていた。


・・・・ほっといたら、壊されかねんな。

コーヒーメーカーは壊されてもまた買いに行けばいいので黙って見ていようとも思ったが、結局はがかわいくて声をかけてしまったカカシであった。


、これはねーここをこーするのよ。」

「あ、そうなの。」

「うん、あの・・・1人でだいじょーぶ?」
心配な様子でカカシはを見た。

「あはは。だ、大丈夫だよ!」
のっけからつまづいてしまっただったが、ここでカカシを頼ってしまっては今日の計画が台無しだ、と思ったのか無理やり笑って見せた。

「カカシは見ててくれればいいから。ね?」

そう言われちゃったら・・・ま、しょうがないよねー。

それからは、淡々とご飯の準備をするを黙って、向かい側のカウンターからじっと見ていた。




「あの・・・カカシ?」

「なーに?」

「そんなに見られてたら、すっごくやりづらいんですけど。」

「そう?」
くくくっ、とカカシはいつ気づくかと待っていたので、その通りの反応を示すがおもしくて思わず笑ってしまった。




それ以降何もしなかったので、は作業に集中していたが。



「わぁ!?」
急にカカシが後ろから腰に腕を回し、抱きついてきた。




チャーン。後ろががら空きだよv」



が気づかないのも無理はない。
暗部にいたこともあるカカシが、ご丁寧に気配まで消して近づいたのだから。

「そ、そんなの気づくわけないでしょ!私カカシと違って中忍なの!」
もう!びっくりさせないでよね。と少し怒っていたようだが、は離れろとは言わなかった。

あまり普段ベタベタしないカカシが、自分からくっついてきてくれたのだ。
としても、嬉しかった。


・・・・が、しかし。


どどど、どうしよう(汗)
カカシが気になって料理が出来ない。
でも、離れて欲しくない気もするし・・・・。


えぇい!それくらいでへこたれてどうする。
今日はカカシを甘やかすって決めたの!

と、どうにか頑張ってはいたが。



「痛った!」

どうやら、慣れないせいもあってか包丁で指を切ってしまったようだ。


「ん、貸して。」


の切れた指を持ったかと思えば、その指はあっという間にカカシの口の中に入っていった。


「カ、カカカカシ?!(汗」
何も言わず、ただカカシはの指を舐めている。


あぅ///
舌があたる感覚が、よけいにの羞恥心を煽った。


「ん、血は止まったね。傷は浅いから後は絆創膏はっとけばだいじょーぶだよ。ちょっと待ってて。」

「あ、」

有無を言わさず、カカシはあっという間にキッチンから出ていき絆創膏を手に再びの元へと戻ってきた。





「はい、これでいいよ。」

「ありがと。」

「どーいたしまして。後はオレがやっとくからは向こうで待ってて。」
ぽん、とカカシはの頭を撫でてそう言った。

「で、でも!」

「あ、それとも今度はがオレに抱きついててくれてもいーよv」



「・・・・それは恥ずかしいから無理です。」



「くくくっ、ざーんねん。いーよ、また後で甘えさせて貰うから。な?」

「うん。じゃあ、あとお願いします。」
結局ご飯を作る計画は、カカシに甘えてしまう形になった。


こんな事でへこたれたらダメよ、。次こそは!

その後、朝食兼昼食を2人でとり後片付けは一緒にやる、と言ったカカシを押さえつけは自分1人でやった。



「カカシーここに横になって。」

後片付けを終えてのんびり各々過ごしていた2人だったが、
はずっと頃合いをはかっていたらしく準備していた耳掻きを片手に、日当たりのよい場所に正座をして自分の膝をポンポン叩いていた。


「はーい。じゃあ失礼します。」

「どーぞ。」

んしょ、とカカシはの膝枕にお邪魔した。




の耳掃除は、案外上手でカカシは少しうとうとし始めていた。



「カカシの髪ってさぁ、ふわふわしてて思わず触りたくなるよね。」

「オマエそれ、昔も言ってたよ。」

「そうだっけ?ん、次逆向いて。」

「ハイハイ。じーっと見てたかと思えば、いきなりさ。」

「まさかと思うけど・・・・私なんかした?」

「そのまさかだよ。オマエ、いきなりオレの髪おもいっきり掴んでさぁ。カカシの髪の毛きれいだからどうなってるのかと思ってvって言ったんだぞ。」

「え、うそ・・・(汗)?」

「ホント。あの時はマジでハゲるかと思ったね。」

それはゴメン、と時雨がその時の事を謝ろうとしたその時。



ズボッ!



「イッテェー!!!!!」




の耳掻きは見事にカカシの耳の奥にクリーンヒットした。




「うわぁ!!!!ご、ごめん!!」

がばっ、と身を起こして耳を押さえてカカシは少し離れたところで1人悶絶していた。




「カ・・・カカシ?」


「・・・なんとかだいじょーぶ」

「あの、ホントごめんね?」

「いーよ、事故でしょ。」
大丈夫だと言うカカシの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。


うわーん(涙)またやっちゃった。


しかも、だ。耳を押さえているカカシの元へ駆け寄りたい・・・のにはその場を動けなかった。



「あ、あははは。」

「どうしたの?」




「足・・・痺れて動けない(汗」




はぁ〜。
カカシのため息が聞こえてきそうだった。


こそだいじょーぶ?」


「・・・なんとか。」
あぁ、本当私ってダメダメだ。
先ほどもやらかしていたため、はもはやしおれてしゅんとしていた。



ポンポン。


頭を撫でられたのでが顔をあげると、そこには優しく微笑むカカシがいた。

「ありがと。」

「え?」

「だって、オレの為にイロイロしてくれたでしょ?だから。」

「でも・・・失敗ばっかで、全然カカシのこと甘えさせてあげられてない。」


「ね、。夜ご飯は一緒に作ろっか。」
ね?と言うカカシはへの思いやりで溢れていた。

「うん。」
その後は、日ごろお互いなにかと任務で忙しいため休日くらいは、と特に何かをすることもなく、
話しながらだらだらと過ごし今度は一緒に作った晩御飯を食べた。


「お酒、飲む?」

「あーじゃあちょっと飲もうかな。」
が自分にお酒をついでやりたい、と言っていたのを思い出した。

「はい。」

「ん、ありがと。」

くいっと、飲み干すカカシをはじっと見ていた。


それを自分も飲みたいと思ったのと勘違いしたカカシは、
はハタチになったらねー。」

「な!私だってお酒くらい飲めるもーん。」

カカシの眉がピクッと動いたのを、は見逃さなかった。


やば・・・絶対怒られる(汗)
昔から何かとの世話を焼いてきたカカシは、この手の事には多少厳しかった。


「ふーん。チャンはオレに隠れて、誰といつお酒を飲むような状況になったのかなー?」


怒ってる!カカシ、絶対怒ってるよ(汗)

「あ、別に。くの一の友達の家に泊まりに行った時に、ちょっと飲んでみようかって事になっただけだもん。ちょっとだけだよ。」

「ホントにそれだけ?」
カカシは疑り深い目で見ていた。

「本当だよ!あ、それよりお風呂はいる?私背中流してあげるよ。」



「あーそれはいい。」



「あ、えっとさっきの怒ってるの?」

「違うよ。」

「じゃあどうして?だって私今日はカカシのこと甘やかしたいって、思って。」




ふぅ、とカカシは静かに息を吐いた。


「あのさ、がわかってないみたいだからこの際言うけどお風呂入るって事は、オレ裸になるわけ。
 で、も裸になってタオル一枚になるんでしょ?」


「そ、そのつもりだったけど。」


はぁ〜。と今度は隠さずにカカシはため息をついた。


「あのねぇ、いくら我慢するって言ったってオレも男よ?そんな状況じゃ襲わない自信ないよ。」


「あ・・・。」
すっかり忘れていた。

カカシがいつも優しくて、紳士的だったからしたいのを我慢させている事などすっかりの頭から抜け落ちていたのだ。


「ごめんなさい・・・。」


カカシも大人とはいえ、まだまだ若い。
しかも、付き合って3ヵ月と1番盛り上がるこの時期に健全な男子なら愛おしい人と愛し合いたいと思って当然だ。
かと言ってじゃあ今から、というのもはまだ心の準備が十分でなく、いくらカカシであってもなんだかやっぱりまだ怖い。

結局はカカシに甘えてばかりで、なにひとつ満足にカカシの甘えを受けとめられない自分が、いい加減イヤになっていた。


「・・・ごめん。ごめんね、カカシ。私こんなだから、カカシだって甘えたくてもそりゃ無理だよね。」


、」


「いいの、自分がいけないんだよ。私年下で中忍だし、カカシ以外の男の人とも付き合ったことないから経験とかも全然ないし。」





「こんな私・・・イヤになるよね。」


はぁ〜。


本日何度目になるかわからないため息をついたカカシは、
座っていた向かい側から、泣きそうになっているの近くに行き、椅子に座るを上から抱きしめた。



「オマエねぇ。無理しなくていいって言ったでしょ?そういうのは自然の流れに任せるのが1番なの。」

「でも、カカシ我慢してるでしょ?」

「そりゃーね。今もこのままのこと抱き上げてベッドに直行したいくらい。」

「あっあの、それは・・・」



「だから言ったでしょー我慢してるの。の初めてをガキみたいに焦って台無しにしたくないからね。」



「あ・・・」
そこまでカカシが自分の事を思ってくれている事を知って、は先ほどからずっと我慢していたがカカシの胸の中で少しだけ泣いた。

そんなの背中をカカシは優しくなでてやった。


「ありがと。」

「ん、まーでもオレが変に意地はってたのもいけなかったんだけどね。」

「どういう事?」

は腕の中を離れてカカシを見上げた。

カカシは少し照れながら正直に話した。
「やーだからさ、オレずっとのお兄ちゃんみたいにしてきたじゃない?を守らなきゃって、付き合ってからも年上の大人ぶってさ。」

「それがどうかしたの?」

「だからー」


よっぽど言いにくいのか、頭をがしがしと掻きながらようやく答えた。


「今さら甘えるのも気恥ずかしいというか、照れるというか・・・ね。」


そう言ってバツが悪そうにしているカカシを、は生まれて初めてかわいいと思った。



「でも、そんなことがを追いつめてたなら、別にもう恥ずかしいとかどうでもいいよ。」

「あ、え?」




「これからは遠慮なく甘えるねv」




「カ、カカシ?」

「こっち来てー」
急に今までとは別人のようになったカカシに、は戸惑いを隠せなかった。


ぽふん、と自身はソファーに座り、が立ったままの状態で抱き寄せた。


は、・・・恥ずかしい///


今まではカカシとのこの手のスキンシップにはほとんど慣れていなかったため、素直に甘えられると妙に照れくさくなってしまった。




「ねーv」


わわっ!なんかいつもと全然違う声。

甘えモード全開なカカシの声は、いつものカッコイイ低音ボイスとはまた少し違って、甘さを含んでいる分母性本能をくずぐるものがあった。


「なに///」

くすくす、と笑いながらさらりとカカシは言った。




「ちゅーしてv」




「なっ///?!!!」


「ねー?」

少し離れて、下を向くとすでに目を閉じてスタンバイオッケーなカカシがいた。


うぅぅ〜////しょうがない!!

覚悟を決めたは、逃げ出したい気持ちを押さえて、思いきって顔を近づけた。




ちゅv



カカシが目を開けると、真っ赤になったがいた。




「なに?顔が赤いのは自分でも分かってるから言わないで。」

「くくく、じゃあさー」




の耳元でカカシが囁いた言葉で、
の頭からボンッ!という音と共に湯気がでていたとかいないとか。




それは本人たちだけが知る事であった。






『もっかいして?今度はオレがするみたいな深ーいやつv』










以上です!
『普段あまり人に甘えないカカシ先生に思いっきり甘えられたい』という 楓さまリクエストにより
このような内容になりました。
ワタクシの過大解釈で申し訳ないデス(汗

あぁ、ホントこんなんでいいのでしょうか(@△@;;)
ししし、しかしこれがワタクシの精一杯です!

ただ、サイトオープン以来初めて付き合っている設定で夢を書いたので
それはそれは楽しかったですvリクエスト頂いてから構想に5分かからなかったぐらいですのでw

もしよかったら、また何かの機会にリクエストしてやってください♪♪
喜んで、捧げますv

ワタクシのこんな拙い文章を貰ってくださり、ありがとうございました。
楓さん、これからもよろしくお願いしまっす!